OK COMPUTER 20周年記念盤リリースに乗じて勢いで書く

遂に、この日がやって参りました。

90年代ロックの名盤「OK COMPUTER」20周年記念盤リリース!

リマスタリングされたアルバム収録の12曲+シングルB面8曲、そして未発表の3曲を加えたOK COMPUTERの全てをギュッとした物が発売!

通常CD盤などの他、オフィシャルではLPや当時の手書き資料、そしてデモ音源をmixしたカセットテープ(!)が同梱されたデラックス版などもリリース。当然、僕はこちらを予約購入しております。届くのは少し先ですが、もちろんデジタル音源をダウンロード出来るリンクが、既にメールで送られています。(出勤前にダウンロード出来なかったので、今日の晩までお預け…)

ま、リリースにおけるあれこれはこの辺にして、全く聴いた事ねーよ!という人にも、少しでも興味持ってもらえばいいなという目的で、中身に触れてみたいと思います。

OK COMPUTER

1.Airbag

アルバム冒頭を飾るにふさわしい不穏で凶暴な曲。/エアーバックが僕を救った/星間爆発の中  宇宙を守る為に僕は生まれ変わる/

2.Paranoid Android

彼らの代表曲のひとつ。狂気の爆発と鎮魂歌、あるいは賛美歌?

僕が王様なら、お前は真っ先に銃殺刑だ/パニック、ゲロ/パニック、ゲロ/神は神の子らを愛す、yeah!/


3.Subterranean Homesick Ailen

浮遊感のある曲に、Thomのヒリヒリする声が乗っかる。

エイリアンがお土産にビデオを撮影してる/この星の変な生き物は自分にドリルで穴を開けて/不安で、イライラしてる/

4.Exit Music (For a Film)

タイトル通り、映画「ロミオとジュリエット」の為に提供されたものだったが、"出来が良すぎる"との理由から、サントラには収録されずアルバムへ。(サントラには、前作のB面曲を再レコーディングしたものを提供)

陰鬱なフォーク調から、感情が爆発する後半でのカタルシスが堪らない。

/お前らみんな窒息しちまえ/

 5.Let Down

散りばめられたギターやエレピの音が煌めく、とても美しい曲。Thomの重ねられたボーカルもヒステリックで胸に込み上げるものがある。

Thom曰く、歌詞があまりにプライベートな内容の為、アルバムに収録するか迷ったそうだが、発売時に作られた広告には、この曲の歌詞が書かれていた。業界人達は一聴して、これぞこのアルバムの顔だと思ったのだろう。名曲。

/虫ケラみたいに踏み潰されて/感情的になるな/どうせいつだって戯れ言に終わる/

6.Karma Police

こちらも代表曲。ライブでは締めに演奏され、最後のフレーズをThomと観客が歌うパターンが、結構ある。

/僕らとバカやってるとこうなる/ふぅ、ちょっと自分を見失ってしまったよ/

7.Fitter Happier

/豚/檻の中の豚/抗生物質漬けの豚/

8.Electioneering

王道とは言えないが、一番ギターロック然としている。98年のライブ以来、現在に至るまで演奏されていない。

/僕は前進する/お前は後退する/その何処かで出会うだろうな/

9.Climbing Up The Walls

重たいリズムの上で、またヒステリックな声が響く。ラストの叫びは、今や本人でも出せないだろう。

/あんまり離れると/僕の影しか見えなくなる/なあ、死ぬまで友達だろ/

10.No Surprises

打って変わって、穏やかな曲調。メロディアスで一番聴きやすいかもしれない。

/ゴミ溜めみたいに満杯の心/僕が欲しいのは平穏だけ/

11.Lucky

 チャリティ・コンピレーションアルバム用として、先行リリースされていた曲。

海外メディアは、「もはや、RADIOHEADは素晴らしい曲しか作らない事が、証明された」と絶賛したらしい。今までの反省から、ポジティブな歌詞を書いたらしいが…。

/今日はすごい日になるぞ/僕はみんなのヒーローなんだ/僕らみんな崖っぷちなんだ/

12.The Tourist

ギタリストのJonnyによる作曲。ゆったりとした曲調に、Thomのわずかに緊張が解けた歌詞がのり、まさにラストを飾るにふさわしい曲。

/おいお前、ゆっくり行けよ/バカ野郎、ゆっくり行けって/

 

そして今日、イギリスで行われるGlastonbury Festivalにヘッドライナーとして登場する彼ら。

20周年盤リリースと合わせて、全曲再現するのではという憶測も飛び交っていたが、ドラマーのPhilがやんわり否定している。

しかし、本作の曲を多く交えたセットリストになるのではと、ファンの間では期待が高まっている。

彼ら自身、97年のGlastonbury Festivalが転機になったと語っている思い出深いステージでもある。

この20年の彼らを総括するライブになるのかもしれない。