ゴジラの日

本日、11月3日はゴジラの日です。
1954年のこの日に、シリーズ第1作「ゴジラ」が公開されました。

特撮好きの私ですが、ゴジラは少し好みの範囲外にある作品でした。
というのも、物心ついた時には、すでにウルトラマンの虜になっていた私にとって、「ゴジラシリーズ」は怪獣しか出ない退屈な作品だったのです。
ヒーローは人間に友好的で、意思疎通ができますが、多くの怪獣はそうではありませんでした。(と言いつつ、漫画の吹き出し形式で、ゴジラアンギラスが会話をすると言うユーモラスな場面もある作品も…)
ゴジラも新作の製作が進むにつれ、次第に"人間の味方" "正義のヒーロー"という立場に変遷しては行きましたが、『可愛い大きな動物』止まりでした。

私は1984年生まれの90年代育ちです。
90年代の特撮界はどうなっていたかと言うと、
・戦隊ヒーロー
メタルヒーロー
この2シリーズは続いていましたが、ウルトラシリーズは81年に「ウルトラマン80」の放送終了以来、新たなTVシリーズは「ウルトラマンティガ」が製作される96年まで待たねばならず、巨大ヒーロー贔屓だった私にすれば、特撮不遇の時代でした。

そんな中、ゴジラはといえば、それらの作品よりいち早い1975年の作品を最後に、動員数不振により製作は終了していました。
が、まさに私が生まれた1984年、「ゴジラ」にて、シリーズ第1作に立ち返ったかのような"圧倒的な脅威"として復活します。
そして、5年後の「ゴジラvsビオランテ」を皮切りに平成vsシリーズと呼ばれる映画群が製作されていきます。

しかし、私にとっては相変わらず、怪獣しか出ないつまらない映画であり、劇場へ足を運ぶことはありませんでした。(そもそも、映画館は暗くて怖かったので、映画自体あまり見ていませんでした。笑)

ところが、最近(といっても、ずいぶん前になりますが)、平成ガメラシリーズの監督をつとめた金子修介氏による「ゴジラモスラキングギドラ 大怪獣総攻撃」や、庵野秀明氏が監督をつとめた「シン・ゴジラ」などエンタメ性と古き良き特撮を、見事に兼ね備えた作品が製作され、それに触発されるように、自分が育った時代に製作されたゴジラを今一度見返したくなったのです。

すると、子供の自分には退屈で仕方なかった人間ドラマの面白いこと面白いこと。
そこには特撮という枠を超えた、映画としての楽しさが詰まっているのでした。

「映画は好きだけど、特撮作品って子供向けでしょ?」と思う方々も、騙されたと思って一度ご鑑賞していただければと思います。